※がんは、命に関わる病気です。少しでも症状が思い当れば、お早めの受診をおすすめ致します。
※当院は、主治医・セカンドオピニオンとして様々な相談を受け付けています。まずはご相談下さい。
がん・悪性腫瘍の概要・症状
犬・猫の癌(がん)は、心臓病や腎臓病と並ぶ犬猫の3大死亡要因です。がん発症後すぐに命にかかわるわけではなく、早期発見・早期治療できれば完治も望めます。
動物の癌・悪性腫瘍は、体のどこでも発生する可能性があり、その種類によって症状が変わります。代表的な種類と症状については、以下です。
種類 | 腫瘍の場所 | 症状 |
---|---|---|
皮膚腫瘍 | 全身の皮膚(体/足先/口/耳など) | 皮膚のしこり、ただれ、赤み、痛み |
乳腺腫瘍 | 乳腺(脇の下~お腹~内股まで) | 乳腺のしこり、ただれ、赤み、痛み |
リンパ腫 | 全身の細胞(体表から内蔵まで) | 体表のしこり、食欲低下、嘔吐下痢など |
腹腔内腫瘍 | 肝臓・胃腸・腎臓・生殖器など | 食欲低下、嘔吐など(臓器ごとに異なる) |
※しこりとは、イボみたいなできものです。腫瘍かどうかの判断は検査が必要です。また生殖器とは、犬・猫の膀胱、精巣、卵巣、子宮などを指します。
犬・猫の癌・悪性腫瘍は、見た目だけでは判断できず、適切な治療を行うにも専門の検査が必要になります。症状が思い当たれば、お早めの受診をおすすめ致します。
症状の進行・リスク
犬猫のがん細胞は人よりも増殖しやすい性質があります。ヒトの癌細胞の倍加時間(分裂増殖にかかる時間)が30日であるのに対して、犬のがん細胞は2~7日と短期間です。
人よりも進行が早いため、病院での定期的な検診や自宅での危険サインを見逃さないことが必要です。
癌の進行スピードの例
- 乳腺腫瘍の例で、腫瘍の直径が3cm以下だと余命 は約2年、それ以上の大きさだと余命約1年と言われています。
- リンパ種の例で、無治療の場合の余命は1~2ヶ月、治療で効果が見られた場合には1~2年ほど延命できる場合があります。(進行度合いによって変わります)
上記の通り、とにかく癌治療は腫瘍が大きくならないよう、早期発見・早期治療が大切になります。
診断・治療方法・リスク
〇 癌(がん)・腫瘍の診断方法
腫瘍の診断には、触診、血液検査、エコー検査、レントゲン検査が行われます。必要に応じてしこりの細胞診、病理検査が行われます。
その検査を元に「腫瘍が何であるか?」と「腫瘍がどのくらい広がっているか?」「腫瘍により体にどのような影響が出ているか?」を判断します。
〇 癌(がん)・腫瘍の治療方法
癌の治療は、大きく「外科」「化学療法(抗がん剤)」「放射線療法」の3種別に分かれます。当院では、外科および化学療法が可能です。放射線療法は近隣の施設をご紹介いたします。
外科(腫瘍・腫瘤の切除)について
多くの腫瘍では、外科手術が第一の選択肢になります。外科治療で腫瘍・腫瘤を切除するので、局所的に効果的な治療法です。外科で腫瘍を取り除いた後に、必要に応じて化学療法などを行う場合もあります。
化学療法(抗がん剤)について
化学療法(抗がん剤)は注射や内服で全身に投与する治療法になります。全身の腫瘍細胞に対して一気に治療できる反面、局所的に効果をだす治療ではないので、抗がん剤治療ではしこりを小さくするほどの効果は見込めないことが多くなります。
〇 治療のリスク
外科療法のリスク
全身麻酔により心臓・呼吸機能の低下、麻酔薬へのアレルギー反応、嘔吐や誤嚥、腎臓や肝臓など臓器への負担など可能性があります。発症部位の転移や良性から悪性に変わる、または術後に疼痛・化膿・感染症を起こすリスクがあります。
化学療法のリスク
よくある副反応として、脱毛、嘔吐下痢・食欲低下などの消化器症状、白血球数減少や血小板数減少のような骨髄抑制が見られることがあります。
治療費の目安
外科(皮膚腫瘍切除)の治療費の目安
合計 | 約68,000~100,000円 |
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検査/麻酔費用 | 術前検査¥22,000(X線・エコー・血液・他)、全身麻酔¥13,200~19,800 |
手術費用 | 手術費用33,000円 |
入院/処置費用 | 入院・処置¥8,800~13,200/日×0~2日 |
※上記はあくまでも目安金額です。症状・体重・体調によって、入院期間・薬液薬剤代などが変動します。また、他の部位の場合(乳腺、眼瞼、腹腔内、膀胱、精巣、卵巣など)は、金額が変わります。
外科(乳腺腫瘍切除)の治療費の目安
合計 | 約68,000~133,000円 |
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検査/麻酔費用 | 術前検査¥22,000(X線・エコー・血液)、全身麻酔¥13,200~19,800 |
手術費用 | 33,000円 |
入院/処置費用 | 入院・処置¥8,800~13,200/日×0~2日 |
※上記はあくまでも目安金額です。症状・体重・体調によって、入院期間・薬液薬剤代などが変動します。また、他の部位の場合(皮膚、眼瞼、腹腔内、膀胱、精巣、卵巣など)は、金額が変わります。
抗がん剤治療の治療費の目安
合計 | 検査費22,000円、毎月11,000~33,000円 |
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検査/麻酔費用 | 術前検査¥22,000(X線・エコー・血液・他) |
治療費用/初月※ | 毎週22,000~33,000円(血液検査 約1~1.5万円、抗がん剤約1~1.5万円) |
治療費用/2カ月目以降 | 毎週11,000~16,500円(抗がん剤のみ) |
※初月は、血液検査結果を見ながらどの抗がん剤薬が合うか毎週試していくので高くなります。また、上記はあくまでも目安金額です。症状・体重・体調によって、薬液薬剤代などが変動します。
癌(がん)・腫瘍は、命に関わる症状です。少しでも症状が思い当れば、お早めの受診をおすすめ致します。まずはご予約下さい。
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当院の設備・施設
当院では、かかりつけ医として様々な病気を、院内で対応できるように様々な医療機器・設備を有しています。
複数の医療設備を完備
様々な症状の診察・検査・処置を一貫して行えるよう、血液検査機器、生化学検査器、レントゲン、エコー、顕微鏡、耳鏡検眼鏡、眼圧機など、基本的な医療機器を取り揃えています。
院内に手術室を設置
専用の手術室を設け、滅菌設備、無影灯、専用手術台、麻酔モニタ、麻酔器・気化器・人工呼吸器など、手術に必要な設備を整えています。十分な検査の後にこちらで手術を進めます。
入院設備・ICUを導入
処置後・手術後に安静に回復を図れるスペースとして、専用の入院ケージをご用意しています。また、酸素濃度・温度の調整可能で、治癒力を高められるICU設備も導入しています。
当院の医師・院内の様子
経験豊富な医師が担当
当院の獣医師は、10年以上の臨床経験を持つ経験豊富な医師です。
様々な症状を自院で対応したり、外科経験を活かすのは勿論、動物・飼主様に優しく丁寧な施術・接客をご提供致します。
綺麗な院内、サロン・ホテルも併設
当施設は、トリミング・ペットホテルが併設して病院とも連携しているので、お預かりの際は動物の体調や皮膚の状態など合わせて見させて頂きます。
一つの施設で完結するのでぜひご利用下さい。
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