犬猫の膝蓋骨脱臼（パテラ）

※膝蓋骨脱臼（パテラ）の症状が悪化しないよう、お早めの受診をおすすめ致します。
※当院は、主治医・セカンドオピニオンとして様々な相談を受け付けています。まずはご相談下さい。

犬猫の膝蓋骨-しつがいこつ-脱臼（通称パテラ）は、遺伝や外傷を起因として発育期に発症する、後肢・膝（ひざ）の関節疾患です。

小型犬やトイプードル犬種の罹患率が非常に高く、大型犬と比較して10倍以上の罹患リスクを有するとされています。初期には明らかな臨床症状がない場合もあり、身体検査などで偶発的に発見されます。 関節軟骨の損傷が進行してくると痛みや違和感が生じ、足を引きずるなど間欠的な破行を示します。

膝蓋骨脱臼（パテラ）は、膝蓋骨脱臼は臨床症状により4段階のグレードに分類されます。

グレード	膝の状態	症状
グレード1	触診すると脱臼するが元に戻る	基本的には症状がない
グレード2	触診すると脱臼して元に戻らない	基本的には症状がないが、時折スキップする
グレード3	普段から脱臼している、触診で元に戻すことができる	足を上げて歩く、スキップの頻度が多いなど
グレード4	普段から脱臼している、触診で元に戻すことができない	ほとんど足をあげて歩いている

グレード2では、膝関節の屈曲と伸展により膝蓋骨の脱臼が頻繁に繰り返されるため、痛みや違和感といった臨床症状が最も生じやすいです。グレード3〜4になると膝蓋骨が常に脱臼している状態となり、脱臼に伴う痛みは軽減しますが、重度の骨変形や筋肉萎縮が生じることが多く、歩行困難となる場合もあります。

また、中年齢以降になると前十字靭帯の断裂が併発して生じることもあり、本来の肢機能の回復まで見込めなくなることもあります。

膝蓋骨脱臼（パテラ）の診断方法

診断は、起立位と側臥位（横向き）で触診を行い、脱臼方向とグレードの評価をします。
また、レントゲン検査で膝蓋骨脱臼の有無、大腿骨や脛骨の骨変形の確認をします。

膝蓋骨脱臼（パテラ）の治療方法

痛みなどの臨床症状がない場合やその他の要因で手術が行えない場合は、保存療法となります。保存療法では運動制限や減量、生活環境の改善を行い、痛み止めや抗炎症作用のある内服薬を服用し、1週間〜2週間ほど安静に過ごし症状の緩和を目指します。

保存療法を実施しても臨床症状が持続する場合や痛みが重度の場合、徐々に脱臼の頻度が増加している場合、若齢で高グレードの場合には外科手術が適応となります。

膝蓋骨脱臼（パテラ）の治療費の目安

合計	検査費0,000～0,000円、通院都度0,000～0,000円
検査/初診費用	¥0,000～0,000（触診検査・レントゲン検査他）
治療費用/1週間毎の通院時※	¥0,000～0,000円/都度（点滴/注射/内服薬 約 万円、血液検査等 約 万円）

※症状が落ち着くまでは、3日～1週間おきに来院頂くことが多いです。血液検査は隔週～月1回の頻度が多いです。また、上記はあくまでも目安金額（税抜）です。症状・体重・体調によって、薬液薬剤代などが変動します。

膝蓋骨脱臼（パテラ）の症状が悪化しないよう、お早めの受診をおすすめ致します。まずはご予約下さい。

当院では、かかりつけ医として様々な病気を、院内で対応できるように様々な医療機器・設備を有しています。