泌尿器・生殖器外科は、腎臓、尿管、膀胱、尿道などの泌尿器系と、卵巣、子宮、精巣、前立腺などの生殖器系に発生する疾患に対し、外科的手技で診断・治療を行います。
結石や子宮蓄膿症など命に関わる状態に迅速に対応し、再発防止やQOLの向上にも関わる治療です。
犬猫の泌尿器・生殖器の手術
泌尿器・生殖器の外科とは
泌尿器・生殖器の手術の例
どの手術でも、必ず術前診断を行います。血液検査、尿検査、細胞診、生検、画像診断(超音波やレントゲン)を確認します。
疾患 | 症状と手術内容 |
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尿路結石・膀胱結石 | 排尿時の痛みや血尿、頻尿が見られます。膀胱を切開して結石を摘出します。 |
尿道閉塞 | 尿が出にくい、出ない、苦しそうにしているといった症状が見られます。カテーテルでの処置や、再発を防ぐために尿道造瘻術を行います。 |
子宮蓄膿症 | 元気消失、食欲不振、腹部膨満、おりものの異常などの症状が現れます。緊急で卵巣と子宮を摘出します。 |
陰睾(潜在精巣) | 通常の位置に精巣が確認できず、腹腔内や鼠径部に留まっている状態です。将来的な腫瘍化のリスクがあるため、腹腔内にある精巣を摘出します。 |
術中・術後に関しても、感染防止、適切な鎮痛管理、自己損傷防止のエリザベスカラーの装着することで、リスクをコントロールします。
犬の症例別アプローチ例
疾患名 | 診断・治療・術後ケア |
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膀胱結石 |
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子宮蓄膿症 |
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前立腺肥大 |
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停留精巣(陰睾) |
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猫の症例別アプローチ例
疾患名 | 診断・治療・術後ケア |
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尿道閉塞(下部尿路疾患) |
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膀胱結石・尿管結石 |
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卵巣嚢腫・子宮疾患 |
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精巣腫瘍 |
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泌尿器・生殖器手術の特徴と注意点
泌尿器・生殖器手術の特徴
- 尿路結石や閉塞は緊急疾患となることが多く、迅速な対応が必要です
- 泌尿器・生殖器は感染や炎症が起こりやすく、術後の感染管理が重要です
- 生殖器腫瘍は比較的多く、良悪性の鑑別と早期手術が推奨されます
術前・術後の注意点
- 術前検査:血液検査、尿検査、細胞診、生検、画像診断を行います
- 術後管理:感染予防、抗菌薬投与、エリザベスカラー装着による自己損傷防止など
- 全身麻酔が必要になるため、高齢・基礎疾患のある動物では慎重な麻酔計画が必要です
手術設備・入院設備
当院では、外科手術を必要とする症状でも、院内で対応できるように様々な医療機器・設備を整えています。

院内に手術室を設置
専用の手術室を設け、滅菌設備、無影灯、専用手術台、麻酔モニタ、麻酔器・気化器・人工呼吸器など、手術に必要な設備を整えています。十分な検査の後にこちらで手術を進めます。

入院設備・ICUを導入
処置後・手術後に安静に回復を図れるスペースとして、専用の入院ケージをご用意しています。また、酸素濃度・温度の調整可能で、治癒力を高められるICU設備も導入しています。
ドクター・院内の様子

経験豊富な医師が担当
当院の獣医師は、10年以上の臨床経験を持つ経験豊富な医師です。
様々な症状を自院で対応したり、外科経験を活かすのは勿論、動物・飼主様に優しく丁寧な施術・接客をご提供致します。

綺麗な院内、サロン・ホテルも併設
当施設は、トリミング・ホテルが併設して病院とも連携しているので、お預かりの際は動物の体調や皮膚の状態など合わせて見させて頂きます。
一つの施設で完結するのでぜひご利用下さい。
料金・ご案内
動物病院の多くは、事前に価格が知ることができない状況です。当院ではそのようなご心配・ご懸念がないよう、事前に料金の目安を飼主様が知ることができるように明朗な料金案内に努めます。
記載がない内容も対応していますので、お問い合わせ下さい。