呼吸器の病気は咽喉頭、気管、肺、鼻腔などに起こる異常な症状をさします。犬種的に短頭種類のフレンチブルドック、ボストンテリア、パグ、ペキニーズなどは、体の構造的にも呼吸器系の疾患にかかりやすい傾向にあるので、日頃から体の変化に気を付けることが大切です。
また呼吸器と循環器には密接にかかわる臓器が多いため、咽頭や気管、肺に異常が見えた場合には 心臓なども併せて総合的に診断や治療をする必要があります。
犬猫の呼吸器疾患
呼吸器疾患の概要
犬に多い呼吸器系の疾患・病気
呼吸器系疾患の症状では、しつこい咳、変な咳、呼吸困難、呼吸音がおかしい、咳をする、いびきや睡眠障害、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどが見られ重症になるとチアノーゼ、失神なども起こります。
疾患名 | 特徴・症状 | 放置した場合のリスク |
---|---|---|
気管虚脱 | ガーガーという咳、興奮時や暑い日に悪化、呼吸困難 | 酸素不足により失神・慢性呼吸不全の危険 |
犬伝染性気管支炎(ケンネルコフ) | 乾いた咳、発熱、元気・食欲低下 | 二次感染により肺炎へ進行することも |
肺炎 | 発熱、咳、呼吸困難、元気消失 | 重症化で呼吸不全・命に関わる |
短頭種気道症候群(パグ・フレブルなど) | いびき・いびき様呼吸・失神 | 酸素不足で熱中症や突然死のリスクも |
肺腫瘍(原発性/転移性) | 咳、呼吸困難、体重減少 | 徐々に進行し、呼吸機能低下・転移の危険 |
これらは血液検査、レントゲン検査、超音波検査などで詳しく診断することができます。
猫に多い呼吸器系の疾患・病気
犬猫の呼吸器系疾患は、咳・くしゃみ・呼吸困難などの症状で気づけることが多いため、お早めの診断・治療を推奨します。
疾患名 | 特徴・症状 | 放置した場合のリスク |
---|---|---|
猫ウイルス性鼻気管炎(FVR)・カリシウイルス感染症 | くしゃみ、鼻水、発熱、食欲不振 | 慢性化・肺炎・目や鼻の障害につながる |
猫喘息(好酸球性気管支炎) | 発作性の咳、ゼーゼー・ヒューヒュー音、呼吸困難 | 発作が重度化すると窒息や呼吸停止も |
肺炎 | 咳、発熱、元気消失、食欲低下 | 呼吸不全や敗血症の危険 |
肺水腫(心不全から) | 呼吸が浅く速い、苦しそう、ぐったり | 心臓疾患が進行し、突然死の可能性も |
肺腫瘍 | 無症状から始まり、徐々に咳や呼吸困難が出現 | 呼吸機能の悪化・転移のリスクが高い |
同じく、これらは血液検査、レントゲン検査、超音波検査などで詳しく診断することができます。
共通の症状とリスク
呼吸の異常は分かることが多いため「様子を見る」ではなく、すぐに受診をお願いします。
共通の症状に注意
- 咳・くしゃみ
- 呼吸が速い・浅い・苦しそう(努力呼吸)
- 鼻水や鼻づまり
- 口を開けて呼吸する(猫では特に危険サイン)
- 運動を嫌がる、すぐ疲れる
- チアノーゼ(舌や粘膜が紫色)
治療しなかった場合のリスク
- 慢性化により肺や気道の機能低下
- 酸素不足による内臓へのダメージ
- 感染症の悪化 → 肺炎・敗血症・多臓器不全
- 呼吸不全や突然死のリスク
予防として、室内の空気環境(湿度・温度・ハウスダスト)に配慮したり、ワクチン接種で予防できる呼吸器感染症もあるため、予防医療もお願いします。
手術設備・入院設備
当院では、外科手術を必要とする症状でも、院内で対応できるように様々な医療機器・設備を整えています。

院内に手術室を設置
専用の手術室を設け、滅菌設備、無影灯、専用手術台、麻酔モニタ、麻酔器・気化器・人工呼吸器など、手術に必要な設備を整えています。十分な検査の後にこちらで手術を進めます。

入院設備・ICUを導入
処置後・手術後に安静に回復を図れるスペースとして、専用の入院ケージをご用意しています。また、酸素濃度・温度の調整可能で、治癒力を高められるICU設備も導入しています。
ドクター・院内の様子

経験豊富な医師が担当
当院の獣医師は、10年以上の臨床経験を持つ経験豊富な医師です。
様々な症状を自院で対応したり、外科経験を活かすのは勿論、動物・飼主様に優しく丁寧な施術・接客をご提供致します。

綺麗な院内、サロン・ホテルも併設
当施設は、トリミング・ホテルが併設して病院とも連携しているので、お預かりの際は動物の体調や皮膚の状態など合わせて見させて頂きます。
一つの施設で完結するのでぜひご利用下さい。
料金・ご案内
動物病院の多くは、事前に価格が知ることができない状況です。当院ではそのようなご心配・ご懸念がないよう、事前に料金の目安を飼主様が知ることができるように明朗な料金案内に努めます。
記載がない内容も対応していますので、お問い合わせ下さい。
お気軽にご予約ください。
- 処置代
- 30000円
処置代 30000円