犬猫の予防接種・ワクチン

予防接種と投薬予防

当院での予防接種には狂犬病、混合ワクチン接種、投薬にはノミマダニ予防、フィラリア予防などがあります。

予防項目 内容
狂犬病予防接種 狂犬病は犬に義務づけられている予防接種です。生後91日以上の犬は、年に1回の予防接種を受ける必要があります。
混合ワクチン接種 混合ワクチンは、一本の注射で複数の感染症を予防できるワクチンです。免疫力が弱い仔犬・仔猫には特に推奨されます。犬には5~8種混合ワクチン、猫には3~5種混合ワクチンの接種を推奨しています。
ノミ・マダニ予防 ノミやマダニに感染すると皮膚病や重度の貧血を引き起こすことがあるため、投薬による予防が必要です。4~10月の7か月間、月に1度の投薬を推奨しています。
フィラリア予防 フィラリアは蚊に刺されることで感染し、心臓に寄生して命に関わる病気です。犬だけでなく猫にも感染するため、月に1度の投薬での予防が必要です。

予防接種で防げる感染症

犬猫の感染症予防に関する主要な予防項目と、それぞれで予防できる主な感染症を表形式でまとめました。

予防方法 犬で予防できる主な感染症 猫で予防できる主な感染症
狂犬病予防接種 狂犬病(※法定接種) 狂犬病(※輸入猫・野生動物からの感染に備えて接種する場合あり)
混合ワクチン接種 ・ジステンパーウイルス感染症
・パルボウイルス感染症
・アデノウイルス感染症(肝炎)
・パラインフルエンザ
・レプトスピラ症(※追加可)
・猫ウイルス性鼻気管炎(FVR)
・猫カリシウイルス感染症(FCV)
・猫汎白血球減少症(FPV)
・猫白血病ウイルス感染症(FeLV)
・猫クラミジア感染症(オプション)
ノミ・マダニ予防 ・ノミアレルギー性皮膚炎
・瓜実条虫(ノミ経由)
・バベシア症(マダニ媒介)
・ライム病(マダニ)
・エールリキア症(マダニ)
・ノミアレルギー性皮膚炎
・瓜実条虫
・ヘモプラズマ症(マダニ)
・猫ひっかき病(ノミ媒介)
フィラリア予防 犬糸状虫症(フィラリア症)<致死的な心肺疾患> 猫フィラリア症(呼吸器症状中心・突然死のリスクあり)

狂犬病ワクチンは、日本では犬に年1回の接種が義務付けられています。混合ワクチンの内容や接種回数は年齢や生活環境により異なるため、獣医師の判断が重要です。
ノミ・マダニ予防薬は、外部寄生虫だけでなく感染症の媒介防止にもつながります。フィラリア予防薬は月1回または年1回の注射型があり、蚊が媒介する感染症のため通年予防が推奨される地域もあります。

予防接種の時期

予防接種の種類 初回接種(子犬・子猫) 追加接種(ブースター)
狂犬病ワクチン 生後91日以降(3ヶ月齢以上)に1回接種(法定) 翌年以降、年1回接種(法定)
混合ワクチン(犬) 生後6〜8週から3〜4週間おきに3回接種が基本 以降は年1回または3年に1回
混合ワクチン(猫) 生後6〜8週から3〜4週間おきに2〜3回接種 年1回または3年に1回(ワクチンの種類等による)
フィラリア予防薬(犬猫) 生後8週齢〜(体重に応じた予防薬を使用) 毎月1回(蚊のいる期間中)または年1回の注射型
ノミ・マダニ予防薬(犬猫) 生後8週齢〜(製品により異なる) 月1回(通年または春〜秋)

子犬・子猫は母親由来の免疫が切れるタイミングに合わせて複数回接種が必要です。混合ワクチンは「年1回」が基本でしたが、最近は3年ごとの抗体チェック+接種という方針をとる病院もあります(特に成犬・成猫)。
狂犬病ワクチンは法律で義務付けられている(犬のみ)ため、毎年の登録更新とあわせて必ず接種が必要です。フィラリア・ノミ・マダニの予防は気候変動の影響で通年予防が推奨される傾向にあります。

予防接種の副作用

分類 内容 備考
軽度な副反応 ・注射部位の腫れや痛み
・一時的な元気消失、食欲低下
・軽度の発熱
多くは1~2日で自然に回復します
中等度の反応 ・嘔吐や下痢
・アレルギー反応(顔の腫れ、蕁麻疹)
接種後数時間以内に現れることが多く、早めの受診が望ましい
重度の副反応(アナフィラキシー) ・呼吸困難、虚脱、けいれん、ショック症状 非常にまれ(数万回に1回以下)ですが、命に関わる緊急状態
長期的な反応(まれ) ・ワクチン誘発性肉腫(猫で報告)
・免疫介在性疾患の誘発(稀)
猫では特に皮下腫瘍に注意。頻度はごくわずかです

それでも接種が勧められる理由

ワクチン接種による副反応の発生率は極めて低く、予防できる感染症の重症度や致死率の方がはるかに高いため、ワクチン接種の利点が上回ります。特に、以下のような感染症の予防にはワクチンが不可欠です。

  • 狂犬病:発症すれば致死率はほぼ100%で、人にも感染する非常に危険な疾患です。
  • パルボウイルス:若齢の犬や猫に多く見られ、激しい下痢や脱水症状で短期間で命に関わることがあります。
  • 猫ウイルス性鼻気管炎:慢性化しやすく、呼吸器の不調が長期にわたり続く恐れがあります。

このような重篤な疾患から愛犬・愛猫を守るために、ワクチン接種はとても大切です。室内犬でも飛沫や接触で感染する場合もあるので、ワクチン接種を推奨しています。

料金・ご案内

動物病院の多くは、事前に価格が知ることができない状況です。当院ではそのようなご心配・ご懸念がないよう、事前に料金の目安を飼主様が知ることができるように明朗な料金案内に努めます。

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手術設備・入院設備

当院では、外科手術を必要とする症状でも、院内で対応できるように様々な医療機器・設備を整えています。

院内に手術室を設置

専用の手術室を設け、滅菌設備、無影灯、専用手術台、麻酔モニタ、麻酔器・気化器・人工呼吸器など、手術に必要な設備を整えています。十分な検査の後にこちらで手術を進めます。

入院設備・ICUを導入

処置後・手術後に安静に回復を図れるスペースとして、専用の入院ケージをご用意しています。また、酸素濃度・温度の調整可能で、治癒力を高められるICU設備も導入しています。

ドクター・院内の様子

経験豊富な医師が担当

当院の獣医師は、10年以上の臨床経験を持つ経験豊富な医師です。
様々な症状を自院で対応したり、外科経験を活かすのは勿論、動物・飼主様に優しく丁寧な施術・接客をご提供致します。

綺麗な院内、サロン・ホテルも併設

当施設は、トリミング・ホテルが併設して病院とも連携しているので、お預かりの際は動物の体調や皮膚の状態など合わせて見させて頂きます。
一つの施設で完結するのでぜひご利用下さい。

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